このワインは、フランスでは "Vire Clesse Cuvee Speciale" としてリリースされている特別キュヴェ。日本では "Vieilles Vignes" という名前で販売されているが、フランスで "Vieilles Vignes" と表記されるワインは、日本では "Hors Classe" に相当する。
こちらの "Vieilles Vignes" は、"Hors Classe" と比較すると、使用されるぶどうの樹齢が比較的若く、"Hors Classe" よりも、よりフレッシュな果実味が前面に出た、親しみやすいスタイルに仕上がっている。
グラスに注ぐと、レモンやグレープフルーツなどの爽やかな柑橘系の香りに、白桃やアカシアの花の蜜のような甘く優しい香りが重なる。
口に含むと、まず感じるのは熟した果実のジューシーな甘みと、それを支える穏やかで心地よい酸味である。ミネラル感も程よく、味わいに奥行きを与える。舌触りは滑らかで、丸みを帯びふくよかな印象。全体的にバランスが良く、若々しいぶどうから生まれる、ピュアでフルーティーな魅力が存分に楽しめる辛口白ワインである。
【ワイナリー名】 アンドレ・ボノム
【ワイン名】 ヴィレ・クレッセ ヴィエイユ・ヴィーニュ
【生産年】 2022
【ブドウ品種】 シャルドネ 100%
【アルコール度数】 13.5%
【容量】 750 ml
【カテゴリ】 白ワイン
【呼称】 Viré-Clessé
【生産国】 フランス
【栽培・認証等】 N/A
○ワイナリーについて
マコンの地で、手仕事でテロワールを表現する「アンドレ・ボノム」
アンドレ・ボノムは、ブルゴーニュ・マコン地区で、かつて日常消費用のワイン産地と見られていたこの地の評価を覆した先駆者です。1956年、現当主の祖父アンドレが設立。彼は、高級ワイン産地コート・ドールのような複雑味を目指し、樽熟成や長期熟成を導入。そのワインは1960年代には星付きレストランに認められるまでになりました。
「ぶどうは我が子」という信念のもと、畑は家族で管理できる13haに限定し、収穫はすべて手摘み。これはヴィレ・クレッセでもわずか数軒しか行わない、品質への強いこだわりです。酸化防止剤を極力減らすため、人の目で完熟した健全な実だけを選びます。
また、酸と甘みのバランスを重視し、ぶどうが完全に熟すのを待って収穫。「酸だけでなく、熟した実の糖があってこそ良いワインになる」という祖父の教えを守り、設立以来植え替えも行わず、樹齢を重ねたぶどうを大切にしています。
区画ごとの個性を生かすため、天然酵母を使用し、ステンレスタンクと樽を使い分けてワインを醸造。マコンのテロワールを表現することに情熱を注ぐ、小規模ながらも優れた生産者です。