フランス・アルザス地方の生産者ドメーヌ・トラペが手掛けるグラン・クリュ、シュネンブルグのリースリング。畑は南東向きの急斜面に位置し、泥灰土、ドロマイト、石膏、石灰岩混じりの花崗岩土壌を特徴とする。ビオディナミ農法を実践し、トラクターが入れないため馬や手作業で耕作されている。気候が寒く成熟が遅いため、ブドウは遅摘みされる。2016年ヴィンテージは、複雑なリンゴや砂糖漬けレモン皮、ミネラル感に富んだ風味。デキャンタージュにより、リンゴ、砂糖漬けレモン、アンゼリカ、蜂蜜、燻製香といったエキゾチックな香りが開花する。程よい酸とスッキリとした口当たりに、ミネラル、リンゴ、レモン、ライムのニュアンスが感じられる。甘みやオイリーさがありながらも、しっかりとした酸が残り、上品な甘みが豊かに広がる辛口ワイン。ブルゴーニュのシャンベルタンのように熟成に向き、5年以上の熟成で真のポテンシャルを発揮するとされる。
【ワイナリー名】 ドメーヌ・トラペ
【ワイン名】 リースリング シュネンブルグ
【生産年】 2016
【ブドウ品種】 リースリング 100%
【アルコール度数】 13.50%
【容量】 750 ml
【カテゴリ】 白ワイン
【呼称】 Alsace Grand Cru Schoenenbourg
【生産国】 フランス
【栽培・認証等】 ビオロジック ビオディナミ/デメテール
○ワイナリーについて
1868年頃から6世代にわたりジュヴレ・シャンベルタンでワイン造りを続ける。フィロキセラ危機時に接ぎ木をいち早く導入するなど、歴史の節目において革新的な取り組みを実践してきた。現当主ジャン・ルイは1990年代初頭に父ジャンから引き継ぎ、哲学的な思考を持つ先駆者として知られる。1996年(または1990年代初頭)よりビオディナミ農法を導入し、1998年にはビオディヴァン、2005年にはエコセールの認証を取得している。除草剤不使用、厳格な収量制限、1ヘクタールあたり12,000本の高密植栽培を実践。水晶の粉末を畑に撒き、土壌を活性化させ、ブドウの生命力を最大限に引き出す栽培を行っている。ビオディナミにおける人間の役割は、ブドウが安定して育つよう支え、畑仕事と選別を徹底することで、ブドウ自身が良いワインを造ると考えている。妻アンドレの実家であるアルザスの畑でも、同様のビオディナミ農法を適用しワインを生産。収穫は全て手摘みで、畑と醸造所で2度にわたる厳密な選別を実施。発酵は開放桶で低温浸漬後、3~4週間かけてゆっくりと進行させ、15~18ヶ月の樽熟成を経て瓶詰めされる。