エトナ山北斜面、標高850~1000mのグアルディオーラ地区に位置する段々畑で栽培されたシャルドネ種を100%使用。溶岩が風化し、ミネラルに富む砂質の土壌が特徴である。2016年は葡萄の生育、成熟が完璧な優れた収穫年であり、9月上旬に白葡萄の収穫を実施している。発酵はステンレスタンクで行われ、その後、大樽で4ヶ月、セメントタンクで8ヶ月の計12ヶ月間熟成。2014年ヴィンテージからは瓶詰め後、2年間ワイナリーで瓶内熟成を経てリリースされる。柑橘系の果実香に、洋梨、蜂蜜、火打石、ヴァニラ、アーモンド、白い花のニュアンスが感じられる。ロバート・パーカーのモニカ・ラーナーは92+点を評価し、軽やかでいて堅固な骨格、柑橘、白桃、シチリア産杏のビスケットのようなスティール感あるアロマ、完璧なバランスと正確さを備えるワインと評している。高い酸と豊富なミネラルが特徴であり、熟成により洋梨や蜂蜜の香りがより明確になる。
【ワイナリー名】 パッソピッシャーロ
【ワイン名】 パッソビアンコ
【生産年】 2016
【ブドウ品種】 シャルドネ 100%
【アルコール度数】 13.5%
【容量】 750 ml
【カテゴリ】 白ワイン
【呼称】 Terre Siciliane IGT
【生産国】 イタリア
【栽培・認証等】 情報なし
○ワイナリーについて
シチリアのエトナ活火山斜面に位置し、トスカーナでワイン造りを行っていた「鬼才」アンドレア・フランケッティ氏がエトナのテロワールのポテンシャルに魅せられ設立したワイナリーである。ブルゴーニュに匹敵する畑の個性を表現できると確信し、単一畑のワイン造りを実践している。ブドウを完璧な状態にするため、収穫を30~40回に分け、1ヘクタールあたり15~25ヘクトリットルという低収量を実現。エトナのテロワールと地品種ネレッロ・マスカレーゼの個性を最大限に引き出すため、大樽を使用しブルゴーニュワインのような醸造法を採用している。シャルドネの可能性にも着目し、同様のスタイルで醸造することで、エトナの圧倒的なポテンシャルを世界に知らしめた。標高800メートルから1000メートルを超える高地に位置する畑は、火山灰と溶岩が風化したミネラル豊富な土壌。樹齢100年を超える古木が広がる。エトナ山頂から吹き下ろす冷たい風と昼夜の大きな寒暖差により、ブドウはゆっくりと成熟し、高い酸と豊かなフェノール分を蓄える。2000年にその歴史を開始し、2021年末に創設者アンドレア氏が逝去した後は、息子のベンジャミン氏が当主を務めている。